労働基準監督官

労働基準監督官

 

 労働基準監督官とは、労働条件の改善や向上、労働災害の防止、職業性疾病の予防などを目的に、労働基準関係法令に基づいてあらゆる事業所に立ち入り、労働基準法及び労働安全衛生法を各事業所に遵守させることを任務とする職業のことをいいます。

 

具体的には労働者の生命と健康を守るため、労働時間や最低賃金、作業現場の安全等、労働者に対して人間尊重の基本理念に基づいた法定の労働条件を確保することを主な任務としています。

 

労働基準監督官は国家公務員であり、厚生労働省の職員として都道府県の労働局や労働基準監督署に配置されます。

 

業務内容は定期監督、申告監督、災害時監督・災害調査、再監督などに分けられますが、一般的な仕事の内容としては、定期的に工場や事業所に立ち入り、帳簿・書類の点検や調査、設備機械や器具などの性能および安全装置の検査などを行ないます。
そして法律違反が認められた場合には、事業主に対して改善の指導や、場合によっては機械・器具の使用停止など緊急措置を命じる行政処分を行なうこともあります。
また違反事実が重大かつ悪質である場合には、司法警察員として犯罪捜査と被疑者の逮捕を行う権限も付与
されています。

 

このように労働基準監督官という資格は、他の公務員の資格に比べて別格的な存在であり、それだけ試験の難易度も高く競争率も激しいですが、仕事のやりがいはあると思います。

 

試験区分はA(法文系)とB(理工系)に別れていて、合格率はAが2%、Bが4%程度となっています。
受験資格は受験をする年の4月1日現在の年齢が、21歳以上29歳未満の者か、21歳未満で大学を卒業または翌年3月までに卒業する見込みのある者、もしくは人事院がそれと同等と認めた者となっています。

 

合格率がかなり低いので、独学での資格取得は難しいと思われます。
従って講座を受講するのが望ましいですが、受講料が年間で約40万円と高めのところもありますので、講座を決めるときには、資格を取得した人からアドバイスを受けるなどして情報を収集することも大切です。

 

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国家公務員1種
国家公務員とは国によって任命された、国の公務に従事する職員のことで、特別職と一般職の2つに分けられます。また種類別には1種、2種、3種に分類されますが、国家公務員1種は高級官僚職に就くエリートのことを指します。
国家公務員2種
国家公務員2種の資格試験講座は、1種に比べて1年間の長期講座が多く、受講料はスクー ルによって違いますが、大体30〜35万円ぐらいで受けられます。
国家公務員3種
国家公務員3種の資格は、職場が安定しているうえ、受かりやすい資格でもあるため人気があります。そのため通信、通学講座も充実しています。
国会議員政策担当秘書
国会議員政策担当秘書の資格とは、国会議員の公設秘書として国会議員の政策立案、および立法活動などを補佐する役割を持った専門職の資格のことです。
国立国会図書館職員
国立国会図書館職員の資格にはT種、U種、V種、V種技術の4種類があり、受験資格はそれぞれ若干の違いがありますが、独学では合格はほとんど難しいといわれています。
文化庁発掘調査研究職員
文化庁発掘調査研究職員の資格試験の合格率は他の国家公務員とあまり変わりませんが、難易度はそれほど高くなく、給与は国家公務員T種の資格所持者とほぼ同じです。
社会教育主事
社会教育主事の受験資格は4つに分けられ、かなり厳しいように思われますが、試験の合格率は10%ほどで、国家公務員試験に比べると易しく取りやすい資格であるといえます。
労働基準監督官
労働基準監督官は定期監督、申告監督、災害時監督・災害調査、再監督などに分けられ、定期的に工場や事業所に立ち入り、帳簿・書類の点検、調査、設備機械や器具などの性能および安全装置の検査などを行ないます。
国税専門官
国税専門官の資格試験は何といっても合格率が高く、また安定した職場として、公務員の中で も狙い目であるといえます。
法務教官
法務教官とは法務省に所属した国家公務員であり、法務省各矯正管区の少年院や少年鑑別所において、非行を犯した少年に対して矯正教育を行なうことを職務とします。
刑務官
刑務官は公務員職なので、講座も多数開かれていて、1年ぐらい通信講座やセミナーを通してみっちりと勉強すれば、合格するのはそう難しくはありません。
衆議院事務局職員
衆議院事務局とは衆議院を補佐するための機関で、衆議院の事務を執行するための役割を果たします。その機関で衆議院の議院活動を補佐する資格を持った者が衆議院事務局職員です。
参議院事務局職員
参議院事務局職員の資格は、衆議院事務局職員と同じく政治に深く関連した特別職の国家 公務員ですが、参議院事務局で参議院の議院活動を補佐する役割を随行します。
裁判所事務官
裁判所事務官とは、裁判所内の事務局に配置され、裁判を合理的かつ効率的に運用してい くために、総務課、人事課、会計課、資料課などで裁判の手続きや訴状の受付、一般会計事務など司法行政全般にわたった業務に従事する国家公務員の資格です。
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